活用事例
2025-11-12

大林グループのロボティクス企業PLiBOTが挑む、 業務標準化の最前線

ロボット導入現場の「標準化」を推進。PLiBOTのManualForce活用事例

大林グループのロボティクス企業PLiBOTが挑む、 業務標準化の最前線

PLiBOT株式会社

PLiBOT株式会社は、日本の大手ゼネコンである株式会社大林組のグループ企業で、人とロボットが協働する持続可能な社会の実現を目指しています。

同社は、ロボットを単に取り扱うだけでなく、自動化・省力化に貢献する技術やソリューションを提供しており、ロボットとお客様の産業機械・設備機器を連携・制御・管理するシステムを販売しています。

今回はそんなPLiBOT株式会社の西村様にお話しをお伺いしました。

-まずは、西村様の業務内容について教えてください。

私は技術本部ソリューション技術部に所属し、ロボットや産業機械・設備機器を一括制御・管理しシステムとして機能するよう、PLC制御システム開発を主に担当しています。

│情報はあるが、“使える”までが遠い

-ManualForce導入前に、どのような課題がありましたか。

弊社では清掃ロボットや搬送ロボットなど、十数社のメーカー製品を取り扱っており、さらにお客様の産業機械・設備機器については、機器ごとに仕様が異なるうえ、現場ごとのカスタマイズも必要となるため、専門的な要素が多く、業務が標準化されていない状況でした。

特に弊社のロボットは輸入機器が多いので、各メーカーの取扱説明書を翻訳・要約し、独自にマニュアルを作成していました。産業機械や設備機器については、お客様から頂いた仕様書をもとに、PLC制御システム開発のためのフロー図などの設計書を作成していました。

ただ、マニュアルや設計書を作成しても、標準化には至りませんでした。それらの資料内では必要な情報を漏れなく記載していますが、専門性が高く情報量も多いため、必要な情報にたどり着くまでに手間がかかります。その結果、電話などによる問い合わせが発生し、他の業務が中断されることに不安を感じていました。

│マニュアル化で教育と拡がりがスムーズに

-ManualForce導入後、ロボットや産業機械・設備機器の取り扱い説明に関連する標準化はどう変わりましたか。

ロボット・産業機械・設備機器にはハードウェアが関わるため、すべてが標準化されたわけではありませんが、ManualForceの導入によりアプリケーションの設定やUI操作といったPCを使用する比較的簡単な業務については標準化が進み、その結果として問い合わせ対応が減り、他の業務が中断される場面も減少したように感じます。

また、実際の運用面では、1つのチームでManualForceを利用しています。フォルダはロボット単位で整理し(1階層構成)、マニュアルの管理を行っています。作成したマニュアルはページ機能を活用してまとめており、章立てのように内容を整理して一元管理しています。

さらに、そのページのURLをQRコード化して、お客様へ共有することで、現場でもすぐにアクセスできるようにしています。ロボットによってはマニュアルごとのURLを個別に共有するケースもありますが、基本的にはページ単位での運用を中心にしています。これにより、作業者やお客様が必要な情報に迷わずたどり着ける仕組みが実現できました。

-業務効率の面ではどのような変化がありましたか。

体感ではありますが、複数人に手順を直接教えるよりも、マニュアルを作成する方が工数も少なく感じられ、業務の効率化を実感しています。

実際の例として、通常であれば設定に30分ほどのサポートが必要な業務も、45分かけてマニュアルを作成・共有することで、2人に展開した時点で、すでに効率化が図られていると言えます。

また、マニュアルは記録として残るため、今後社員が増えた際の教育資料としての活用や業務引継ぎ対応もスムーズに行えると期待しています。

│専門領域にも拡張、“手順共有の民主化”へ

-今後ManualForceを活用していきたい業務や領域はありますか

あまり専門知識を必要としない領域からManualForceの活用を進め、今後はより専門的な領域へ活用の幅を広げていきたいと考えています。

そして、ロボット・産業機械・設備機器のハードウェアの領域に関しても同様に、標準化していきたいと考えています。ManualForceとロボットなどの先端技術は相性が良いと感じております。

-ManualForceへの今後の期待をお聞かせください。

操作マニュアル(手順書)の作成ツールとしては非常に便利で、日々助かっています。

ただ、取扱説明書のような構成にするには、ユーザー側で多少な工夫が必要だと感じています。ステップ形式だけでなく、章ごとに整理できるようになると、さらに使いやすくなるのではないかと今後のアップデートに期待しています。

 

-最後に、ManualForceの利用を検討している方へメッセージをお願いします。

UIも分かりやすく直感的で、実作業を進めながら自動でマニュアルが作成されるため、すぐに使える便利なツールだと感じています。また、クラウド上で管理されており、URLを発行して共有できる点も非常に使いやすく助かっています。まずはトライアルで気軽に使っていただけると、その便利さを実感してもらえると思います。

-西村様、本日は貴重なお話をありがとうございました。