日本ソフト開発株式会社
日本ソフト開発株式会社は、滋賀県米原市に本社を置く独立系のソフトウェア開発企業です。1972年の設立以来、地元自治体のDX推進に加え、自社パッケージの開発・販売、SI、受託開発、運用支援までワンストップで提供し、自治体・公共領域から民間企業まで幅広い顧客の課題解決を支えてきました。さらに保育ICTシステム「キッズビュー」や、IoT/IoE、DX推進、RPAといった領域にも取り組み、業務効率化とデジタル活用を推進しています。
同社の主力サービスである保育ICTシステム「キッズビュー」は、保育施設における業務効率化と保育の質向上を支援するクラウドサービスであり、連絡帳・登降園管理・請求管理など多くの機能を備えています。実際の利用施設における各機能の利用率は、他社製品を含む全国平均の1.6倍以上という高い水準を示しており、現場での定着率の高さが特徴です。
同社のシステム設計・開発チームでは、システム開発だけでなく、お客様に提供するサービスの操作マニュアルや手順書の整備も重要な業務の一つです。たとえば「キッズビュー」でも、利用者が迷わず操作できるよう、画面に沿った手順書・マニュアルを継続的に作成・更新しています。キッズビューは、導入施設において保育業務の作業時間を半分以下に削減できた事例も報告されており、その効果を最大限に活用してもらうため、操作マニュアルや導入支援の整備にも継続的に力を入れています。
一方で、画面のスクリーンショットなどをPowerPointで加工し、WordPressに貼り付ける従来手法では、作業負荷が大きく、改善が続くシステムほど手戻りのリスクも高まります。本事例では、約300画像規模のマニュアル刷新において、ManualForceを活用することで作業時間を3分の1に圧縮し、開発業務へ早期に戻れる状態を実現した取り組みを伺いました。

スクショ加工と貼り付けがボトルネック──「マニュアル刷新に1年以上」の試算
インタビュアー(以下、I):本日はありがとうございます。まず、お二人の役割を教えてください。
嶋津様:私は保育・子育てDX営業推進本部の副本部長として、サービス提供の推進や運用体制の整備なども含めて管轄しています。マニュアルや手順書についても、担当者と連携しながら整備の進め方や優先順位を判断する立場です。
中川様:キッズビューの開発を担当しており、操作マニュアル・手順書の作成や更新など、実務の部分も担当しています。
I:ManualForce導入前は、どのような課題がありましたか?
中川様:実際の操作画面を表示してスクリーンショットを撮り、PowerPointで加工するのに時間がかかっていました。
単に貼るだけではなく、説明に必要な部分だけを切り出したり、強調したい箇所に枠や矢印を付けたり、注意点を追記したりといった加工が毎回発生します。結果として「1画面あたりの作業」が積み上がり、マニュアル全体の工数が膨らんでいました。
I:その課題は、業務にどのような影響を与えていましたか?
中川様:本来の主要業務であるシステム設計や開発に充てるべき時間が圧迫されていました。マニュアル作成は、開発の合間にまとめてやる、というより「開発と並行して継続的に発生する作業」なので、忙しい時期ほど影響が大きくなります。特に改善サイクルが早いシステムほど、修正や差し替えが増え、手戻りも起きやすい状況でした。
I:「厳しい状況」だと感じた具体的な出来事(エピソード)があれば教えてください。
中川様:操作マニュアルのリニューアルを行うにあたり、対象となる範囲で約300画像ありました。今まで通りの方法(PowerPointでスクショを加工→画像として保存→WordPressに画像を一つずつ貼り付け)で作成を始めたのですが、すべてのマニュアルの作成完了まで1年以上かかるという試算になり、進め方そのものが大きな課題になっていました。さらには、常に改善を進めているシステムのため、マニュアルを作成している間に既に作成した画面が大幅に変更されてしまい、一から作り直す必要が出ることもありました。「作っている最中に古くなる」状態で、手戻りも発生しやすく、負担が大きかったです。

「なるべくスクショを使わない」でも、根本は変わらなかった
I:導入前は、その課題に対してどのような方法で対応していましたか?
中川様:なるべく操作画面全体のスクリーンショットをマニュアルに使わないようにしていました。
画面差し替えが必要になったときに、スクリーンショットを撮り直すだけでは済まず、PowerPointでの加工(枠や矢印、注釈など)も再度必要になります。改善前に作成したときと同等の時間がかかってしまうので、「差し替えリスクが高いものは、できるだけ画像に頼らない」という工夫をしていました。
I:既存の方法では課題が解決できなかった理由を教えてください。
中川様:その対応で効率化できるのは一部分だけでした。結局、PowerPointでスクリーンショットを加工する工程自体に時間がかかり、根本のボトルネックは解消できませんでした。作業の前後(画像保存、WordPressへの貼り付け、微調整)も含めると、トータルの負担は大きいままでした。
不安は「学習コスト」と「WordPressへの貼り付け」──トライアルで一気に解消
I:ManualForce導入検討時に感じていた不安・懸念は何でしたか?
中川様:大きく2点です。
1つ目は、ManualForceの使い方を覚える必要があるので、慣れるまでに時間がかかって、結果的にPowerPointより遅くならないかという点。
2つ目は、作成した内容をWordPressで公開している運用にそのまま乗せられるのか、つまり「WordPressに貼り付けられる形で出力できるのか」という点です。
I:その不安・懸念はどのように解消されましたか?
中川様:実際にお試し利用をさせていただき、特にその2点を重点的に確認しました。
操作はとてもシンプルで分かりやすく、想像していたより早く使えるようになりました。加えて、HTML変換ができたので、WordPressにそのまま貼り付けできました。試用の段階で「今までの作業時間が半分ほどになる」ことも見えたので、導入後のイメージが具体的に持てました。
I:ManualForceを選んだ決め手を教えてください。
嶋津様:作業時間を短くできることが一番です。加えて、操作が簡単なので属人化の心配がほぼない点も大きかったです。マニュアル作成は担当者に依存しやすい業務ですが、誰でも同じ手順で作れるなら、チームとして継続しやすいと感じました。
導入後は「お客様向け」だけでなく、開発チームの手順書作成にも拡大
I:ManualForce導入後、業務のやり方はどう変わりましたか?
中川様:当初はお客様向けの操作マニュアル作成を目的として導入しましたが、今はそれ以外でも使っています。開発チーム内で必要な操作手順書が急に必要になることがあるのですが、ManualForceなら時間をかけずに作成できるので重宝しています。
嶋津様:自社サービスのキッズビューのように、運用しながら改善が続くプロダクトでも「作って終わり」ではなく、更新を前提に手順書を整備していける点は、運用面でもメリットが大きいと感じています。
作業時間を3分の1に。開発へ早期に戻れ、社内外の説明もスムーズに
I:ManualForce導入による効果を教えてください(体感でも問題ありませんので可能であれば定量的にご教示ください)。
中川様:操作マニュアルの作成に1年以上かかる見込みでしたが、作業時間を3分の1まで減らすことができました。その結果、本来のシステム開発の業務に予定より早く戻ることができました。
また、操作マニュアルが見やすくなったことで、弊社の営業やサポートがシステムの説明をする際に「分からないことがあればマニュアルを見てください」と案内しやすくなったと聞いております。弊社では導入時の操作説明や運用定着の支援も重視しており、マニュアルとサポートを組み合わせることで、現場での活用が定着しやすい体制を整えています。
現在はManualForceからWordPressへHTMLコピーして利用している状態ですが、今後はシステム専用のManualForceを作成し、お客様に直接ManualForceを見ていただく形式にしても良いかもしれないと検討中です。
まとめ
約300画面規模のマニュアル刷新において、スクリーンショット加工と貼り付け作業がボトルネックとなり、「従来手法のままでは完了まで1年以上」という試算が出ていた日本ソフト開発株式会社。ManualForceの導入後は作業時間を3分の1へ短縮しました。結果として、マニュアル整備が開発の足を引っ張らず、開発業務へ早期に戻れる状態を実現。さらに営業・サポートの現場でも案内しやすい“見やすいマニュアル”になったと伺っています。キッズビューは、保育業務の効率化だけでなく、保育士の働き方改善にも寄与しているICTサービスです。導入施設では時間外労働の削減や業務負担軽減につながったという声も多く、保育現場のDXを支える基盤として活用が広がっています。



